マナの通信簿

離婚したり過食嘔吐してたり無職だったり死にたくなったりするけど基本しあわせなんです

吐いた後のスッキリ感、自分には何でも出来る気になる万能感、全ては満たされていると胸がいっぱいになる充足感、それらを求めて指を出し入れする

食べて食べて食べて、お腹がはち切れそうになるまで食べまくってやっと吐く、納得するまで吐く、安心できるところまで、一番初めに食べたもの、これはお腹に収めても大丈夫だと認めたものが出てくるのを確認できるまで吐く

指を突っ込んで吐く、最初は人差し指とお兄さん指の二本を使って、口をなるべく大きく、ウェッてなるくらいまで、縦に横に大きく開いて、ベロの上に指を這わせて、喉ちんこに触らないくらいギリギリまで、喉ちんこを傷つけないように、あらかじめ爪は短く切っておくけど、指が口の中あちこち触らないように、真っ直ぐ、ベロの決まったレールの上を這わせて。

最初は、それだけで簡単にウェッて吐ける、でも、すぐに慣れてきて、逆流するまで時間がかかるようになる、そうしたら、少しずつ指を奥まで、入れていく、喉ちんこを触るくらいまで。

それでウェッ、ウェッて吐けるけど、またすぐに慣れてきて、時間がかかるようになる、でもその頃には、いまここで吐くことに集中しないと、吐くことに飽きてしまうのが分かってるから、早く吐いてしまいたくて、もう、口の中、喉、喉ちんこ、そのへんを傷つけることをも厭わなくなってる、もう、いいから早く、早く吐きたいから、吐けるように、刺激が欲しい、指を深く、出し入れする。

逆流してくる吐瀉物にまみれた指を、何度も出し入れする、口周りに垂れた吐瀉物を拭うこともせず、あたりに飛び散った吐瀉物にもかまわず、ひたすら、出せるまで出したいから、口を大きく開いて、指を、深く、出し入れする。

ボウルいっぱいになった、私がいま吐いたもの、湯気が立っている、吐瀉物、ゲロ。

目からは涙が流れている。
鼻からは液体が流れている。
指からはツンとした匂いがする。

鼻から流れている液体で鼻がムズムズするから、洗面所で手を洗って、ティッシュで鼻から出ているサラサラした液体を拭き取り、鏡の向こうで、涙を流しながら微笑んでいる私と、目が合う。

ボウルを持ってトイレへ向かう、こぼさないように慎重に持ち、運ぶ。トイレへ辿り着き、ボウルを片手で持ち、片手でドアを開け、便座を上げ、慎重に、ボウルを傾けて、便器の中へと、流し込む、周りに溢れないように、丁寧に、便器のふちに沿って、でも勢いよく、ザアッと、流し込む。

トイレさん、いつも有難うね

そうつぶやいて、大の方向にレバーを回す、ジャーっと勢いよく流れる水に、運ばれて行く、私の口から出た、吐瀉物。

それで、綺麗さっぱりなくなって、安心感、スッキリ感、そして、湧き出てくる、万能感に充足感、それらを求めてなのか、また、私は、吐くために、食べる、きっと。